【人工知能と人事情報システム】その8
[ 掲載日 ]2016/07/24
[ 掲載日 ]2016/07/24
- 6)コミュニケーション
- AIがビックデータを活用して高度化しているのはご存じだと思いますが、SNSを通じて情報交換をしたり、 人物評価のべースになったりしていくと、それがまたAIの能力を向上させることになります。 ただ、こうしたデータが企業内に止まっていると、その利用度は飛躍的に拡大はしません。 オープンなSNSと、コンフィデンシャルな情報が行き交う企業内SNSの限界でしょうか。
- 今、みなさんはキーボードで検索ワードをインプットしたり、音声でググって見たりしていると思いますが、 コグニション(認知)テクノロジーが発達していくと、音声は勿論ですが、 ユーザの顔や周囲の音や画像からシステムが様々な条件や環境を理解して回答していくことが考えられます。 こうなってくると、ほぼ端末の向こうに人間がいるのと代わりなくなっていきます。 それも巨大なデータベースを背景にしたスーパーマンです。
- 企業の人事部は、これまで人間が前提の上司・部下を考えてきましたが、社員の質問する先はAIになり、 また指導も人間ぽいAIになる可能性が出てきます。 更に、すでに物故した人物で余人に替えがたい有能な疑似AIということもあり得ることになります。 つまり、社員の育成については、必ずしも人間とは限らず、いずれ評価もAIが行う時代になったとき、人事の立ち位置が問題になるでしょう。
- ヒトに関することを行うのが人事部でしたが、擬人的なAIが出現すると、そのAIの法的背景の設備の必要が出てきます。 自動運転のクルマ起こした事故をどうするのかと同じ問題が生れるのです。 法人に責任があるのに人間は誰も責任を取らないという社会に、だれも責任を取らないAIが出現する恐れがあるかもしれません。
- ちょっと怖い話になりましたね。